こんにちは、ライブドアブログ編集部です。

今回は、自閉症の息子さんとご家族のドタバタな日常をつづった人気絵日記ブログ『moroの家族と、ハンドメイドと。』管理人のmoroさんインタビューをお送りします。
ブログを続けていくコツや日々の暮らし、ブログの炎上体験とそこから学んだ気付きについて、くわしくお話を聞きました。

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★ネット炎上からは程遠い、慈愛に満ちた雰囲気をお持ちのmoroさん。過酷な体験と気付きを真摯(しんし)に語ってくださいました。


ハンドメイドの宣伝のためにブログをスタート。イラストもブログがきっかけで描き始めた


――ブログを始めたきっかけは何だったんですか?

始めたのは2010年です。娘のために赤ちゃん服を手縫いで作ったのがきっかけで、洋服作りが楽しくなって。そのうち、友人から「洋服を作ってほしい」と依頼が来るようになったのでお店で委託販売を始めて、その宣伝用にブログを始めました。

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★2010年、ハンドメイド作品発表の場としてブログをスタートしたmoroさん。「帰省しますー。」より

――ハンドメイドブログから、少しずつ育児のことを書くようになっていった感じですよね。

そうですね。息子が、しゃべらないとかよく箱に入ったりして動きが面白いとか、気になる所があって。そんなネタを少しずつ入れていたら、ブログの読者さんが「保健師さんに相談に行ってみれば?」とコメントをくれて。後で分かったのですが、その方のお子さんも発達障害だったようです。その頃は、まだ文章だけでイラストはありませんでした。

――イラストは何のきっかけで描き始めたんですか?

娘が幼稚園の帰りにすごく面白い髪型をしていて、それを伝えるためにイラストを描いてみたら「この方が面白い」ってコメントをいただいて描くようになりました。それまでイラストは、全くの初心者でした。

――そうだったんですね。イラストはどうやって描いているんですか?

最初は、紙にイラストを描いて写真を撮ってブログにアップしていて、次にマウスとペイントツールを使って書くようになりました。結構難しかったんですが、少しずつ慣れていきました。
今は『ワコム』のペンタブレットを使っています。ある日、読者でもある友人がサプライズでペンタブレットをプレゼントしてくれて、今使っているものは2台目です。突然届いたのでビックリして、最初は私があまりの欲しさに無意識で買ったのかと思いました(笑) そしたら「私だよ〜」とメールが来て。

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★ブログにイラストを描き始め、息子さんが自閉症であることがわかった2011年の記事「実感。痛感。」より


睡眠時間は、いつも2時間半〜3時間。息子には敬語で話す


――どんな時間帯にブログを書いていますか?
 
午前中に掃除洗濯を終わらせ、ハンドメイドの作品を作ります。昼食後、子供たちが帰ってくるまでブログを書いて。帰ってきてからは、子供と一緒に過ごしながら、夕飯の支度や片付けをして。子供が寝た後の22時から3時までに、漫画の連載やブログを書きためたりしています。夜は仕事の時間にして、毎日3時には寝ると決めてます。朝は6時前に起きるので、睡眠時間は2時間半から3時間ですね。

――3時間睡眠! 体調は大丈夫ですか?

週末に寝られる時は寝たりするので、今のところ大丈夫です。息子があまり寝ない子だったので、それで慣れてしまったのもあります。自閉症の子の睡眠障害はよくあることなんです。

――睡眠不足だと機嫌が悪くなってしまったり怒ってしまったりすることもありそうですが、moroさんはそんなことはないのでしょうか?

声を荒げても子供には良くない、何もプラスにもならないと分かったんです。「うるさい!」といっても息子は大泣きして終わっちゃうだけなので、先生のようにきちんと冷静に「こうした方がいいんじゃないの?」と促す方がいい。1枚フィルターを通すような感じで接しています。

――そこで冷静になれるのは本当にすごいと思います。

子供のことが分からないうちは、「なんでこんなことができない?」「なんで喋らないの?」と自分を責めたり、子供にイライラしたんですけど。息子のおかげで、そうやっても仕方がないということに気づかされました。悟りを開かされるというか。

――moroさんの仏のような雰囲気は、息子さんのおかげなんですね。

息子とは「はい!お母さんの話を聞いてください」と、身振り手振りを使って敬語で接することが多いです。先生役を演じている部分もあると思います。親であり先生でありという立場で接すると、うまくいくことが多いんですよね。演技ですが、怒ると怖いとは言われます(笑) 感情的にならずに、叱るときも「●●をやるんですよ」と冷静に伝えますね。

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★叱っている最中、こもたろくんのかわいい反応にニヤけそうになってしまうのを必死にこらえるmoroさん。「さいごまで貫く。」より


ブログを続けるコツは「ネタ選び」。無理せず続けられる&興味のあるネタを選ぶこと


――ちなみに最近、体力や精神的に限界になったことはありますか? 

今年の1月2月は、本の出版でほとんど寝れなくてヤバかったですね。あの時は、生活の隙間で仮眠をとっていました。はっと気づくと床で1時間寝てたりとか(笑) 全部終わった後、風邪をひいて寝込んじゃいました。やっている最中は、気を張っているので良かったんですけど。精神面というより体力をとても使いましたね。

――そんな中、ブログを続けられる理由は? 大変で辞めたくなることはないのですか?

もともと面倒くさがりなんです。1回休むとやらなくなるのが分かっているから、ブログは毎日更新すると決めてやっています。「毎日必ずやる」というモチベーションになっていますね。

――毎日更新すると決めて、ここまで続けられるのがすごいと思います。読者が増えなかったり反応がないと、モチベーションを維持するのが難しいですよね。

私も最初はあまり見てもらえなかったです。でも、続けるうちに読者さんも増えてきました。
「無理なく続けられるネタであること」「自分の興味があるネタであること」がポイントじゃないかと思います。

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★最近、子猫を迎えたmoroさん一家。ブログネタは尽きることがなさそうです。「知らないことばかりで。」より


人生初の炎上体験。食事も取れず痩せていく中、記事をアップし続けた1週間


――ブログを続けて読者が増えていく中で、moroさんはコメント欄が炎上してしまった体験をお持ちですよね。その時の様子、どんなきっかけで炎上してしまったのかなど教えていただけますか?

出先で見知らぬ方に息子に言われて嫌だったことを漫画に書いたのがきっかけです。その悔しさをついそのまま書いてしまって、それが賛否両論になり、ブログに300件以上のコメントが来ました。

ちゃんと読んでもらえれば、言われたことについて私も考えさせられたという趣旨が分かっていただけたはずなんですけど、揚げ足取りのような感じで、だんだん話がそれていったんです。「moroはこう言っているから、こういう人間だ!」とか、過去に書いたブログの一部分だけピックアップして「moroはダメなやつだ!」と印象操作もされていく。書いた人を見ると、IPアドレスは同じで名前だけを変えている、同じ人なんですよね。書いている人は1人なのに会話形式で内容がエスカレートしていき、それに別の人が入ってきて。炎上ってこんな風に起こるんだと思いました。

反論したいけど、主人に「反論するともっと燃え上がるぞ」と言われ思いとどまりました。そんな中、一つの意地というか、これで辞めてしまったら納得できないっていう思いもあってとりあえず1週間はブログの更新を続けました。でも、全く炎上は収まらず、さすがにこのままではきついので、主人に「一言いいたいけど、どういう風に書けばいいだろう」と相談してお返事的な記事を書きました。それで一旦は落ち着いたので、なんとかブログを続けることができました。

――炎上しながらも、記事だけは更新していたのですね。とても辛い1週間だったと思います。

1週間食事が取れませんでしたね(苦笑) 食べものが全く喉を通らなくて、みるみる痩せました。主人が心配をしてケーキか何かを買ってきて、無理やり口に押し込んでくれたのも、それさえも辛い(笑) 水は飲めたから、かろうじて大丈夫だったんですけど。

その時が、初めての炎上体験でした。気持ち的には辛かったのですが、それが一つの基準になって、記事を叩かれることがあっても「あの時に比べると楽だなぁ」と思えるようになりました。


ブログでは批判的なこと、感情的なことは書かない。個人が特定されることもNG


――炎上体験から学んだこと、記事を書く上で気をつけるようになったことはありますか?

他のお子さんをおとしめていると受け取られかねないようなことや批判的なこと、感情的なことは書かないようにしています。一般的なお子さんと息子を対比して書くことがあっても、そのお子さんが特定されないような書き方になるようにしていますね。また、「あの人の子育てはこうだと思う」などは、ただの自分の主観になるので、書かないようにしています。
息子に関わる先生も登場しますが、あまり細かく書きすぎないようにしていますね。あくまでハンドメイドと、息子と私、家族のことを中心に書くようにしています。

――個人を特定されてしまうのは怖いですよね。

個人情報をいかに守るかも大切ですね。例えば、ブログのほか、InstagramやTwitterもやっている人はいると思います。複数のアカウントを使っている人もいるのかな。隠していても「このブログは、Twitterのこの人じゃないか」とつなげて情報を出してくる人がいます。

ブログやTwitterは、最初は友達だけだったり、読者が少ないのでいろいろな情報を出してしまうのですが、後で面倒なことになることもあります。アップした写真から家や子どもの学校を特定されてしまったり。過去の自分に言うなら、「個人情報や画像には気をつけろ!」ですかね(笑)

――moroさんは、ブログのコメント欄は承認制を取っていますが、その他の部分で気をつけていることはありますか?

Twitterでもブログでも、批判コメントに反論しないことですね。反論は火に油を注ぐだけなので、反応しないことが一番だと思います。私を嫌いな人に、「どうぞ私を好きになってください」とお願いするのは無理な話なので、応援してくれる人のために楽しいブログを更新するだけかなと思います。

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★ブログのコメント欄が根拠のない誹謗中傷で炎上することも。「2年前にあったこと。その1。」より


炎上したら、反論せず一晩寝る。記事は削除しない、削除するなら予告してから


――もし炎上してしまったら、反論しないのが一番なのですね。

そうですね、反論しない。そして腹が立っても、すぐに行動を起こさないことですね。言われてカッとなる気持ちも分かるんです、私も息子のことを悪く言われると反論したくなりますから。だけど、一晩寝ると、腹は立つのですが「ああ、この人はイライラしてたんだな」と、気にせず読める。

悪いコメントは、ダメージが大きいんですよね。10件のうち9件が応援のコメントでも、悪いコメントが1件あるだけで、どーんと気持ちが落ちてしまう。でも落ち込んでも、一晩寝ると気持ちも回復します。スルーするか、改めて記事を書くなら、落ち着いてから自分にも至らぬ点があったかもしれないと思いながら書きます。何度も読み返して、相手の人を批判する内容ではないか、攻撃的なコメントではないかを確認してから上げます。

――炎上した記事は、どうしておくのが良いのでしょう? 

記事は削除せずに、新しく記事をアップする方がいいと思います。「コメント欄でお返事」でなく、新しい記事で伝えるようにします。私はまだ経験がありませんが、どうしても原因となった記事を削除したい場合は、予告をしてから消すのがいいかと思います。無断で一方的に削除したと受け取られてさらに炎上する場合もありますから。なお不適切な表現、書き間違いの場合は、追記で訂正しお詫びしています。「自分が書いたコメントを見てこっそり変えた」と言われることもあるので。誤字脱字も、指摘いただいた人にコメント欄で「ありがとうございます」と書いてから直すようにしています。

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★悪質な嫌がらせに対して、moroさんは法的手段をとることを決意されました。「ご報告」より

必要であれば法的手段に出る。やりもしない「訴えます」は逆に炎上のきっかけに


――炎上が止まらない。本当に困ってしまった時はどうしたら良いでしょう?

法的手段を取るのもひとつの選択肢になるのではないかと思います。私もそれで、ブログ記事の「ご報告」にて法的手段をとることについて書かせていただきました。明らかな誹謗中傷に対しては、毅然とした対応をせざるをえないですよね。昔は、「たかがネットで書かれたことでしょ?」と相手にされなかったことも多かったようですが、最近はネットでのトラブルに詳しい弁護士さんも増えてきて、相談と対応の依頼はしやすくなってきている気がします。世の中も変わってきていますから。

ただし、「訴えます」「法的措置を取らせていただきます」と宣言するだけでもある程度は抑止力を期待できる場合がありますが、実際には動いていない場合はさらなる炎上のきっかけになってしまうので、安易に挑発に思えるような言葉は書かない方がいいですね。本当にやる時だけ、きちんと意思表明をした方がいいと思います。

――なるほど、逆に炎上しないように気を付けないといけないですね。その他にはありますか?

身近な人に相談するのもいいと思います。「こんなことを言われた!」と相談するだけで、消化できる部分もありますから。ブロガーさん同士で相談するだけでも気が楽になりますよね。みなさん、大なり小なり嫌な経験をしてきているので。
ライブドアブログに移ってからは、そんなブロガーさん同士のやり取りができるようになったのがいいなと思います。前は相手の方に迷惑がかかるかな? 飛び火するかな? と相談できなかったので。ありがたいですね。

――最後に、moroさんにとってブログはどんな存在ですか?

息子に対する接し方をときに反省させてくれるところです。息子に対して感情的になってもブログに書くことで客観的に冷静に捉え直すことができるし、私たちの生活を読者のみなさまに見られていることを意識することで、「きちんとしなきゃ」という支えになっています。ブログをちゃんとするなら、生活もちゃんとしなきゃなと。もちろん、本業はハンドメイドなんですけど(笑)。今後も飽きられないように、またみなさまに読んで良かったなと思っていただけるよう頑張ります。


適切な判断と強い心で、過酷な誹謗中傷を乗り越えられたmoroさん。新しい家族(猫のポン太)も増えて、ますますにぎやかになりつつあるmoroさん家族をこれからも応援していきたいと思います!
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